読了メモ

自分のふりかえり用メモです。オススメを目的とした作品紹介、感想ではありません。読了&エロ話題OK前提(ネダバレあり)。

青き光が導くは終焉

貴種流離譚。魔法のあるなかなか殺伐とした異世界が舞台です。スタートが貧民窟の煙突掃除なので、そういうものかと思ったら魔術師として王城勤めになってもそういうカンジ。

魔物がちょっと魔力をまとった獣程度でなく、一筋縄ではいかない存在です。その裏には陰謀があり、人間じゃない種族の話もあり。
神子設定ですねはいはいと思っていたら、貧民街にいた理由や、今の神子はなんなのか等いろんな謎がからみます。伏線もたくさん。きっちり構成されたファンタジーです。
平民で教養のない主人公が一部の情報しか知らされていないだけでなく、特別な存在の攻すら一部のことしか見渡せません。騎士と魔術師という領域の問題、王族の特別さ、神子も神殿の領域の問題。いろいろあります。そうした壁があって、うまく謎は謎として残り、最後に崩壊がやってきます。タイトルにあるように「終焉」の話です。ただ、終焉の後も王家は続き、主人公たちの仕事も変わりません。神話時代の力の終焉はどうしようもなく訪れますが、終焉の後も王家は続き、主人公たちの立場も変わりません。長い時間をかけての変化が始まったところで終わります。

主人公にとって危険な存在はだいたいいなくなりますが、だからといってみんな仲良くのハッピーエンドは訪れません。批判的だった立場の人は軟化したり摺り寄ったりはするけれど、打ち解けた関係になる訳ではなく。仲良くしていた人は立場が変わったことによって遠くに行ってしまう。お互い、するべきことを成して行かないと、国が滅び、魔物にやられてしまいます。
そうした中で2人の関係だけが変わらず、まっすぐなところが心に残りました。


作品タイトル:
青き光が導くは終焉
https://novel18.syosetu.com/n9767hj/
公開日:2021/12/28-2024/06/19
作成ユーザ:藤多
https://xmypage.syosetu.com/x6126k/
読了:2024/06/22
短編/連載:連載 103部
完結/未完:感想
感想:30件
レビュー:1件
ブックマーク登録:873件
総合評価:4,144pt
評価ポイント:2,398pt
文字数:690,989文字

 

兄弟情報:なし(受に兄弟がいます)
CP:聖騎士候補、貧民

 

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空に焦がれて
https://novel18.syosetu.com/n1980cw/
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